空き家買取の完全ガイド|メリット・デメリットと失敗しないための業者選びのポイント

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空き家 買取

空き家買取って何?

空き家買取の流れを知りたい

空き家買取で失敗しないための業者選びのポイントを知りたい

空き家買取で損しないためのポイントを知りたい

空き家の処分を検討するとき、選択肢のひとつとして検討したいのが、一般人ではなく、プロの買取業者に空き家を買い取ってもらう「買取です。

空き家の買取価格の相場は、仲介価格の50~80%程度です。

また、取り壊しの必要がなく、簡易なリフォームをするだけで転売できるような場合には、仲介価格の80%程度となることもあります。

一方で、取り壊しが必要な場合には、仲介価格の50%程度になってしまいます。

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空き家買取の流れは、以下の通りです。

この記事では、「空き家の買取」という選択肢に焦点を当て、そのメリット・デメリットや手続きの流れを解説します。

注意点や、失敗を回避するためのポイントも把握できますので、買取について調べている方は、ご一読ください。

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空き家買取について特集しているニュース動画あったので、参考にしてみてください。
【特集】“ボロボロ物件“でも買い取り 放置空き家の価格はいくらに?

目次

空き家買取とは?基本の知識

最初に「空き家の買取」について、基本の知識からご紹介します。

空き家買取の仕組み

空き家買取は、不動産会社(買取業者)が、空き家を所有する売主から直接、空き家を買い取る仕組みです。

まず、買取業者が空き家の査定を行い、「この金額であれば、買い取りします」という査定価格を提示します。

その査定価格に売主が納得し、買取業者との間で合意すれば、売主と買取業者が売買契約を締結して、取引を行います。

買取と仲介の違い(比較表)

空き家を売却する場合、最も一般的な方法は不動産会社に「仲介」を依頼して、買主を探すやり方です。

買取と仲介では、以下の違いがあります。

【買取と仲介の違い】

項目買取仲介
概要不動産会社(買取業者)が直接買い取る不動産会社が仲介し、一般の個人などが買主となって購入する
仲介手数料不要必要
売却期間最短1週間程度で可能な場合もある数ヶ月以上の期間がかかる場合がある
価格の決め方不動産会社(買取業者)が提示し、売主が合意した金額市場価格をベースに、売主・買主で合意した金額

※通常の仲介で売却する方法の詳細は「空き家売却の流れや税金・注意点について初心者にもわかりやすく解説」にて、解説していますのであわせてご覧ください。

空き家買取には、メリット・デメリットの双方があります。次の章で、詳しくご紹介します。

空き家買取のメリット

空き家買取のメリットとして、大きく3つのポイントが挙げられます。

早く売却できる

1つめのメリットは「早く売却できる」です。

空き家買取の大きなメリットは、売却までの期間が短いことです。

一般的な不動産仲介では、販売活動や契約の手続き、決済・引渡しまでに数ヶ月〜半年以上の期間がかかることは、珍しくありません。

【参考:一般的な売却の流れ】

一方、買取の場合は、不動産会社(買取業者)との直接取引となります。仲介を依頼するための媒介契約や、買主を探すための販売活動などのプロセスが不要となります。

空き家 買取

買取価格などの条件さえ折り合えば、最短1週間程度で売却を完了させることも、不可能ではありません。

仲介手数料がかからない

2つめのメリットは仲介手数料がかからない」です。

前述のとおり、買取では不動産会社(買取業者)と直接取引することになるため、仲介の必要がありません。

不動産会社に仲介を依頼すると、仲介手数料(※)を支払う必要がありますが、買取では仲介手数料は不要です。

※仲介手数料は、売買代金に応じて以下が上限となります。

【仲介手数料の上限の額】

売買代金200万円以下売買代金(税抜)の5%
売買代金200万円超400万円以下売買代金(税抜)の4%+2万円
売買代金400万円超売買代金(税抜)の3%+6万円
※上記に消費税が加算されます。
参考:全日保証「家を売る。」

たとえば、空き家を1,000万円で売却した場合、39.6万円(税込)の仲介手数料が生じる見込みです。

売却において仲介手数料は大きな出費となります。この出費が節約できる点は、買取の大きなメリットといえます。

【必見】家を高く売る方法9選!1円でも高く売却成功するコツを解説

売却後のトラブルが起きにくい

3つめのメリットは「売却後のトラブルが起きにくい」です。

空き家を一般の個人に仲介で売却した場合、売却後にトラブルとなるケースがあります。

瑕疵(欠陥)が見つかった場合には、契約不適合責任を問われ、場合によっては損害賠償や契約解除を求められることがあります。

【契約不適合責任とは?】

契約不適合責任とは、引き渡した物件に、売買契約の内容に適合していない不具合や欠陥(瑕疵)があった場合、売主が負う責任のことです。詳しくは東京都住宅政策本部の「「不動産取引の手引き」10」にわかりやすく解説されています。

空き家の場合、売主自身も空き家の状態を把握し切れていないことが多く、不安を覚える方もいるでしょう。

一方、プロの買取業者は、空き家を仕入れてリノベーションして転売したり、更地にして再開発したりすることが前提です。一般人に比較して、空き家の状態に寛容な傾向があります。

不動産事情に精通しているため、「無知による不合理なクレームに困らされる」といったリスクも、基本的にありません。
加えて、買取の場合、契約不適合責任を免除した契約とするのが通常です。法的にも責任を負う必要がなくなるため、安心感があるといえます。

空き家買取のデメリット

次に把握しておきたいのがデメリットについてです。大きく2つのポイントがあります。

売却価格は安くなりやすい

1つめのデメリットは「売却価格は安くなりやすい」です。

買取の場合、相場価格より高く査定金額が提示される可能性は、ほぼないと考えておきましょう。

買取は、「安くなってもいいから、手間なく早く売りたい」という方には、おすすめできる選択肢です。

一方で、「時間がかかってもいいから、少しでも高く売りたい」と希望する場合、買取は最適な方法ではありません。

一般の購入希望者に対して広く売り出しをする、仲介による売却のほうが適しているケースが多いでしょう。

かならず買取してもらえるわけではない

2つめのデメリットは「かならず買取してもらえるわけではない」です。

買取業者にとって、利益になると見込まれた空き家であれば、買取してもらえます。

しかし、買い取っても利益にならないと判断された場合には、値段がつかずに買取自体を断られるケースもあります。

買取業者は、空き家を買い取った後、たとえば以下のような手法で利益獲得を目指します。

  • 空き家をリフォームして転売する
  • 空き家を解体して更地にしてから転売する
  • 賃貸物件として運用する
  • 新しい建物を建築する
  • その他

逆にいえば、その空き家を買い取っても、買取業者が利益を生み出せる見込みがない場合、買取は成立しません。

空き家の買取を検討する場合には、まず、そもそも買取可能な物件なのか、買取査定を依頼して確かめる必要があります。

実際の流れは、次章でご紹介しましょう。

空き家買取の流れ 6ステップ

空き家買取の流れは、大きく6つのステップに分けられます。

以下で詳しく見ていきましょう。

買取査定の申し込み

1つめのステップは「買取査定の申し込み」です。

買取を行っている事業者(不動産会社)に査定を依頼するのですが、注意点として、一般的な不動産査定(売却見込み金額を出してもらう査定)と、買取査定は異なります。

  • 一般的な不動産査定:どの程度の金額で売れそうか、見積もりの金額を出してもらう
      ⇒ 売買の仲介を行う不動産会社に依頼する(買主はこれから探す)
  • 買取査定:いくらなら買取可能か、買取価格を出してもらう
      ⇒ 自社で買取を行っている不動産会社に依頼する(買主は不動産会社になる)

一般的な不動産査定は、「おそらく、この程度の金額で売れるのが妥当です」という予測金額を出してもらうものです。

実際の成約価格は、不動産を売り出して購入希望者が現れた後、購入希望者との交渉によって決まります。

参考:不動産査定とは?手順と適正額の判断基準・不利にならないためのコツ 

一方、買取査定の場合は、「この金額なら、弊社で買い取ります」という買取金額を提示してもらう査定です。よって、不動産買取を行っている不動産会社に、査定を依頼する必要があります。

「買取業者が見つからない」という場合には、以下のようなサービスの利用もご検討ください。

プロ買取業者へ広く紹介してもらえるため、早期の売却可能性が高まります。

現地調査

2つめのステップは「現地調査」です。

買取査定の際には、現地調査が必要となります。不動産会社との間で、日程を調整しましょう。

現地調査は不動産会社が行いますが、依頼者(売主)としては当日の立ち会いと、事前の必要書類の準備を行います。

【査定依頼にあたって必要なもの】

地図、登記記録(登記簿)、その他詳細資料(購入時の重要事項説明書、建築関係書類等)

・詳細査定の場合は、物件を特定する資料に加えて、その他の詳細資料が必要となる場合がある。
・不動産会社が独自に調査することも可能だが、あらかじめ必要な資料を提示すると査定を円滑に進めることができる。詳細査定に当たっては、どのような資料が必要となるかを不動産会社に確認した上で、できるだけ多くの資料や情報を提供するのが望ましい。

出典:不動産ジャパン

実際に必要なものは、不動産会社の案内に従って、準備しましょう。

買取査定額の提示

3つめのステップは「買取査定額の提示」です。

現地調査の結果をもとに、不動産会社から買取査定額が提示されます。買取査定額は、空き家の状態や立地条件、周辺の相場などによって異なります。

提示された査定価格の妥当性を確認するためには、相場を調べておくと役立ちます。

【相場の調べ方】

●特定の地点の価格情報の調べ方

・公表されている特定の地点の取引価格等を調べる
→「相場・取引動向」を参照

・インターネット広告等で住所や沿線・駅を絞って、販売中の物件の売り出し価格を調べる
→「不動産を探す」を参照

●各地域の市場動向の調べ方・地域ごとの平均価格や平均面積、物件数などの傾向を調べる
→「相場・取引動向」を参照

出典:不動産ジャパン

調べた相場とも照らし合わせながら、提示された買取査定額で売却するか否か、検討しましょう。

価格の引き上げを交渉できそうな余地があれば、交渉を持ちかけるのもひとつの方法です。

大幅な値上げは難しいことが多いですが、少額であれば、対応してもらえるケースもあります。

売買契約

4つめのステップは「売買契約」です。

買取査定額に納得できたら、売買契約を締結します。

売買契約書には、売買価格や支払い条件、引渡し時期などが記載されています。内容をよく確認してから、署名捺印しましょう。

以下は、一般的な売買契約のチェックリストです。

【売買契約内容のチェックリスト】

●契約全体

 □ 自分の希望条件は記載されているか

 □ 自分にとって無理のある条件はないか

 □ 不明確な条件はないか

 □ 消費者契約に該当するか(該当する場合は消費者に不利な契約は無効)

●売買物件の表示

 □ 売却物件の表示に誤りはないか

●売買代金、手付金等の額、支払日

 □ 売買代金、手付金等の額に誤りはないか

 □ 買主からの支払日はいつか

 □ どのような性質の手付金か(解約、証約、違約)

 □ 手付金等が高すぎたり安すぎたりしないか

●土地の実測及び土地代金の精算

 □ 土地の実測は行うのか

 □ 面積の増減に応じて売買代金の精算を行うのか、行う場合の単価は正しいか

●所有権の移転と引き渡し

 □ 所有権の移転、引渡しの時期に問題はないか(確実に引き渡しができるか)

●負担の消除

 □ 売却物件を完全な所有権で引渡しができるか(抵当権や賃借権などは確実に整理できるか)

 □ 賃借権など引き継ぐ権利がある場合は、その内容は明確か

●危険負担

 □ 契約締結後、引渡し前に物件が天災等により滅失、毀損した場合の取り扱いは明確か

●手付解除

 □ 手付解除は可能か、いつまで手付解除が可能か

 □ 手付金が高すぎたり安すぎたりしないか

●契約違反による解除

 □ 違約金や損害賠償の予定額は適当か

●契約不適合責任

 □ 契約不適合責任の期間は適切か

●付帯設備等の引き継ぎ

 □ 引き継ぐべき付帯設備等は明確か

●公租公課等の精算

 □ 何を精算するのか明確か

 □ 精算方法と金額を把握したか

●ローン特約

 □ 買主に住宅ローンの利用予定があり、特約が付されている場合は、買主の信用力に照らして借り入れ内容(金額など)に無理はないか(無理な借り入れ内容の場合は、解除のリスクが高まる)

●その他

 □ その他特に定めておく事項はないか

出典:不動産流通推進センター

空き家の買取の場合に、とくに留意したいのは「契約不適合責任」についてです。

「2-3. 売却後のトラブルが起きにくい」にて触れたとおり、「契約不適合責任の免責」の特約が付いていることを、確認しておきましょう。

以下は特約の文例です。

【文例】

(契約不適合責任の免責)

第○条 売主は、本物件が種類または品質に関して本契約の内容に適合しない (以下、「契約不適合」という。) ものであっても、買主に対し、契約不適合資任を一切負わないものとする。

2 本物件には雨漏りが発生しているが、買主はこれを容認し、売主より現状有姿にて引渡しを受けるものとする。

3 買主は、前項に掲げる内容のほか、末尾記載の「容認事項」を確認の上、本物件を買い受けるものとする。

出典:黒沢 泰, 『すぐに使える 不動産契約書式例60選』, 出版社, 2017年, 追録 p.6

決済・引渡し

5つめのステップは「決済・引渡し」です。

決済・引渡しとは、売却代金を受け取り、受け取った代金と引き換えに、空き家を引き渡す(所有権を移転する)ことです。

決済・引渡しで重要なのは、所有権移転登記に必要な書類をはじめとする、準備を確実に行うことです。

【決済・引渡しの必要書類の例】

●登記関係書類等

・所有権移転登記の関係書類等(登記を書面申請する場合)

登記識別情報または権利証、印鑑証明書(登記申請日時点で発行後3ヶ月以内のもの)、住民票、固定資産評価額証明書、司法書士への委任状など

・抵当権抹消登記に必要な関係書類等

※登記関係書類等は司法書士等の専門家に確認しましょう。また、登記をオンライン申請する場合は準備するものが異なります。

●実印(登記関係書類に押印する)

●登記費用

●実測図や境界確認書(必要な場合のみ)

●残代金や各種精算金等の領収書(口座振込の場合は振込控えで代替する場合もある)

●建築関係書類、物件の鍵等の買主へ引き継ぐべきもの一式

●仲介手数料(媒介契約書の支払条件に基づいて準備する。不動産会社からは領収書を受け取る)

出典:不動産ジャパン

売主側の不手際で、売買契約書で約束した期日に引渡しができない場合、契約不履行となってしまいます。

必要書類などの詳細は、買取業者から案内があります。その案内に従って、確実に準備を進めましょう。

確定申告

6つめのステップは「確定申告」です。

空き家を売却する取引自体は、ステップ5の「決済・引渡し」までで完了となります。

その後、買取の取引とは別に、状況に応じて確定申告を行う必要があります。

確定申告が必要なケース

確定申告が必要となるのは、次の2つのケースです。

  • 譲渡益(譲渡所得金額)が出たため、納税の必要がある
  • 譲渡益は出ていないが、特例や控除の適用を受けたい

譲渡所得金額は、以下のとおり計算します。

【譲渡所得金額の計算方法】

出典:不動産ジャパンより作成

(注1)譲渡価額とは、土地や建物の売却代金などをいいます。

(注2)取得費とは、売った土地や建物を買い入れたときの購入代金や、購入手数料などの資産の取得に要した金額に、その後支出した改良費、設備費などの額を加えた合計額をいいます。

なお、建物の取得費は、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。また、土地や建物の取得費が分からなかったり、実際の取得費が譲渡価額の5パーセントよりも少ないときは、譲渡価額の5パーセントを取得費(概算取得費)とすることができます。

(注3)譲渡費用とは、土地や建物を売るために支出した費用をいい、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、売却するときに借家人などに支払った立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用などです。

出典:国税庁「No.3208 長期譲渡所得の税額の計算」

課税される譲渡所得税(所得税・住民税)の税率は、以下のとおりです。

【譲渡所得税の税率】

区分所得税住民税
長期譲渡所得15%5%
短期譲渡所得30%9%

注1:マイホームを売ったときには、税率を軽減する特例があります。

注2::確定申告の際には、所得税と併せて基準所得税額(所得税額から、所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の金額)に2.1%を掛けて計算した復興特別所得税を申告・納付することになります。

出典:令和4年度版 暮らしの税情報 p.33

「長期譲渡所得」「短期譲渡所得」かによって、税率が変わることに注意が必要です。

長期譲渡所得土地や建物を売った年の1月1日現在で、その土地や建物の所有期間が5年を超える
短期譲渡所得土地や建物を売った年の1月1日現在で、その土地や建物の所有期間が5年以下
参考:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」

譲渡益が黒字(プラス)になった場合には、確定申告によって申告し、上記の税率の譲渡所得税を納税します。

特別控除の適用によって納税額の減額を受けたい場合や、譲渡益は黒字ではないが適用を受けたい特例や控除がある場合にも、確定申告が必要です。

空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除

空き家に関連する特例としては「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」があります。

出典:国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置」

要件を満たして適用を受けられれば、3,000万円までの譲渡益は非課税となる特例です。

要件などの詳細は「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(国税庁)」にてご確認ください。

マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除

かつてマイホーム(居住用財産)だった空き家を売ったときには、「マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除」が適用できる可能性があります。

出典:令和4年度版 暮らしの税情報 p.34

注意点として、
〈以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること〉
といった要件があるため、詳細は「No.3302 マイホームを売ったときの特例(国税庁)」にてご確認ください。

上記以外にも、特例や控除はさまざまなものがあります。

家を売るために必要な8つの手順と見落としやすい注意点を要チェック

不明な点があれば、税理士・税務署などの専門家に相談しながら、進めていきましょう。

最寄りの相談窓口は、税についての相談窓口(国税庁)にて確認できます。

確定申告の時期

確定申告は、空き家を売却した翌年の2月16日〜3月15日に行います。

たとえば、2023年の1月1日〜2023年12月31日に売却した空き家の確定申告は、2024年の2月16日〜3月15日に行う必要があります。

抜け漏れのないように、準備を進めましょう。

空き家買取で失敗しないための業者選びのポイント

空き家買取で失敗しないための業者選びのポイントは以下の通りです。

ご自身の地域で空き家買取の実績があるか

業者選びのポイント1つ目は「ご自身の地域で空き家買取の実績があるのか」です。

どれだけ全国的に販売実績のある空き家買取業者でも対応したことがない地域だと、経営的な判断で買取価格を安くされてしまう可能性があります。

対応したことがない地域というのは、つまり、空き家買取業者もどのくらいの利益が出るのか分からないため、相場よりも低い金額で買取する傾向があります。

そのため、空き家の買取をする際は、その地域できちんとした実績があるかどうかをきちんと確認しましょう。

空き家買取を専門的に行っている業者かどうか

続いて、空き家買取を専門的に行っている業者かどうかを確認しましょう。

なぜなら、空き家買取を専門的に行う業者は、買取後のノウハウが蓄積されているため、専門的に行っていない会社に比べて、買取価格を高くしてくれる傾向にあるからです。

  • 空き家買取専門ではない業者
    →ノウハウがないため、相場より安く買う(売れない時のため)
  • 空き家買取専門の業者
    →ノウハウがあるため、相場で買取してくれる(購入後の販売先が豊富なため)

もちろん、そのほかにも空き家買取を専門に行う業者には、専門でないところに比べて、大きなメリットがあります。

それらを踏まえて、これから空き家買取を検討している方は、専門業者に依頼するようにしましょう。

5社以上の空き家買取業者で比較する

最後に、比較検討する業者を複数社にして、最適な買取価格を提案してくれる業者を選ぶようにしましょう。

なぜなら、1社限定で空き家買取を依頼した場合よりも、複数者依頼した時の方が空き家の買取価格が高くなる傾向があるからです。

当たり前の話ですが、1社より5社、5社より10社買取価格を査定してもらった方が空き家を高く売れる可能性が高まります。

「5社以上に、空き家買取の見積もりを出すのは面倒くさい」

このような方は、空き家買取の一括査定サイトを利用しましょう。

空き家買取で損しないためのポイント

最後に、空き家買取で損しないためのポイントを3つ、お伝えします。

以下で詳しく見ていきましょう。

費用をかけてクリーニングやリフォームをしない

1つめのポイントは「費用をかけてクリーニングやリフォームをしない」です。

一般の方に向けた売り出しでは、第一印象が成約や価格に大きく影響するため、クリーニングやリフォーム、傷んだ家屋の解体などが推奨されます。

しかし、プロの買取業者は、表面的な第一印象で左右されることは、ほぼありません。不動産を正しく評価するスキルを持っているためです。

たとえば、一見、汚く見えても、リフォームすれば見違えるような構造のしっかりした空き家は、買取業者にとって魅力的です。

仕入れた後は、更地にしたりリノベーションしたりして転売を目指しますので、空き家の売主が費用をかけてメンテナンスしても、無駄になってしまいます。

余計な費用をかけないほうがよいといえます。

早期の売却を優先する

2つめのポイントは「早期の売却を優先する」です。

3-1. 売却価格は安くなりやすい」でも触れたとおり、買取査定で提示される価格は、相場よりも安い金額かもしれません。

しかし、だからといって売却を見送っていると、時間ばかりが過ぎてしまい、維持コストがかさむことになりかねません。
買取をしてもらえるチャンスがあれば、「早く売ることによる利益」にも目を向けて、前向きに検討してみましょう。

悪質な業者には注意する

3つめのポイントは「悪質な業者には注意する」です。

健全な事業者が相手であれば、早期の売却を優先すべきといえますが、一方で、不当に安い金額を提示するような悪質な業者には、注意しなければなりません。

契約する前に、インターネット上で検索して、相手の事業者の評判を調べましょう。

過去に行政指導を受けていないかどうかも確認しておきます。

【行政処分情報を調べるには】

免許業者の行政処分情報については、以下の行政機関に備えつけられた名簿で調べることができます。詳細は各行政機関の担当部署に確認してください。

行政機関調べることが可能な業者
国土交通省 地方整備局等・各地方整備局等の管轄区域に本店が所在する国土交通大臣免許の業者窓口はこちら
都道府県庁・各都道府県知事免許の業者
・各都道府県に本店が所在する国土交通大臣免許の業者窓口はこちら

なお、国土交通省と一部の都道府県では、免許業者の行政処分情報をインターネットで提供しています。

国土交通省 「ネガティブ情報等検索システム」

都道府県(知事)が行った監督処分情報(検索)

出典:不動産ジャパン

まとめ

本記事では「空き家買取」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

空き家買取のメリットとして、以下が挙げられます。

  1. 早く売却できる
  2. 仲介手数料がかからない
  3. 売却後のトラブルが起きにくい

空き家買取のデメリットは、以下のとおりです。

  1. 売却価格は安くなりやすい
  2. かならず買取してもらえるわけではない

空き家買取の流れを6つのステップでご紹介しました。

  1. 買取査定の申し込み
  2. 現地調査
  3. 買取査定額の提示
  4. 売買契約
  5. 決済・引渡し
  6. 確定申告

空き家買取で損しないためのポイントとして、以下に注意しましょう。

  1. 費用をかけてクリーニングやリフォームをしない
  2. 早期の売却を優先する
  3. 悪質な業者には注意する

なお、空き家を一般の方に通常売却する選択肢も検討している方は、続けて「空き家売却の流れや税金・注意点について初心者にもわかりやすく解説」をご覧ください。

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