空室対策は入居者が契約を決めるまでの行動に合わせて戦略的に行うことが必要です。
例えば、内見希望者や問い合わせが少ない場合は、初めのステップである「インターネット検索・不動産屋で気になる賃貸物件を見つける」工程で空室対策を検討する必要があります。
入居希望者が契約するまでの流れ | 入居希望者のステップに応じた空室対策 |
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ステップ1 インターネット検索・不動産屋で気になる賃貸物件を見つける | ①仲介業者・契約方法を変更する ②写真や動画・PR文章を更新する ③敷金・礼金をなしにする ④入居者条件を変更する |
ステップ2 実際に気になる賃貸物件を内見して比較検討する | ①内見方法を増やす(この方法のみ仲介業者に相談する) ②ルームクリーニングを実施して清潔感を出す ③ホームステージングをする ④内見時に心配りをする ⑤ガス・電気を使えるようにしておく |
ステップ3 契約する賃貸物件を決める | ①プレゼントを用意する ②フリーレントを付ける ③入居検討者の要望を聞いて柔軟に対応する |
また、空室対策は何でも闇雲に行えば成果が出るものではありません。
とくに下記の3つの空室対策は、安易に行ってはいけません。
- 家賃を下げる
- 大がかりなリフォームをする
- むやみに入居者条件を緩和する
的確な空室対策を行うには現状の課題に応じた対策を選定し、計画的に取り組むことが大切です。
そこでこの記事では、入居希望者のステップごとに実践できる空室対策と安易に行ってはいけない空室対策をご紹介します。
とくに、空室対策ではチェックリストやオーナーの体験談をまとめているので、どのように実践すればいいのかイメージできます。
- 今すぐ実践できる空室対策が分かる
- 安易に実施してはいけない空室対策が分かる
- 空室対策を始める前に知っておきたいポイントが分かる
この記事を最後まで読めば現状の課題に応じた空室対策ができ、空室を埋められるように動けるようになります。
空室対策はマンション経営・アパート経営に欠かせないので、ぜひ参考にしてみてください。
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【アパート・マンションの空室が埋まらない】空室対策12選一覧
アパート・マンションの空室が埋まらないときにはそのまま放置していると、家賃収益が減り利回りが悪化します。
少しでも早く空室を埋めるために、オーナーと仲介業者が一丸となって「空室対策」を行うことが重要です。
とは言え「空室対策と言っても種類が多くて何をすればいいのか分からない」「どのような空室対策を選択するべきか知識がない」という方も多いかと思います。
実は、空室対策は入居者の行動に合わせて3つのステップに分かれています。
賃貸物件を契約するまでの3ステップ | |
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ステップ1 | インターネット検索・不動産屋で気になる賃貸物件を探す |
ステップ2 | 実際に気になる賃貸物件を内見して比較検討する |
ステップ3 | 契約する賃貸物件を決める |
ステップ1は、インターネット検索や不動産屋で、気になる賃貸物件を見つけるフェーズです。
「問い合わせが少ない」「賃貸物件が入居希望者の目に触れていない気がする」などの場合は、ステップ1に何らかの問題があります。
ステップ2は、入居希望者が気になる賃貸物件を比較検討するフェーズです。
ステップ2では内見時に好印象を与えることが重要なのですが「内見はあっても入居希望者の反応が薄い」などの場合は、ステップ2に問題がある傾向があります。
そして、ステップ3は契約する賃貸物件を決めるフェーズです。
「内見は多いが契約まで結びつかない」「最後の比較検討で契約を逃している」という場合は、最後のひと押しが足りていない可能性があります。
つまり、入居希望者がどのフェーズで離脱しているかによって、行うべき空室対策が異なるのです。
下記は、賃貸物件を契約するまでの3ステップごとに検討できる空室対策をまとめたものです。
どのステップに課題を抱えているのか把握し、取り組むべき空室対策を決めましょう。
賃貸物件を契約するまでのステップごとに検討できる空室対策 | ||
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ステップ1 | 仲介業者に相談して実施する | ①仲介業者・契約方法を変更する ②写真や動画・PR文章を更新する ③敷金・礼金をなしにする ④入居者条件を変更する |
ステップ2 | オーナー自身で検討し実施する | ①内見方法を増やす(この方法のみ仲介業者に相談する) ②ルームクリーニングを実施して清潔感を出す ③ホームステージングをする ④内見時に心配りをする ⑤ガス・電気を使えるようにしておく |
ステップ3 | 仲介業者に相談して実施する | ①プレゼントを用意する ②フリーレントを付ける ③入居検討者の要望を聞いて柔軟に対応する |
基本的には、ステップ1とステップ3に課題を抱えている場合は、仲介業者に相談をしながら空室対策に取り組むべきか判断します。
仲介業者が前向きに検討してくれない場合は、仲介業者自体の見直しを視野に入れる必要があるでしょう。
ステップ2は、オーナー自身が自分自身で判断し実施できることがほとんどです。
ただし、一定の費用がかかる場合があるので、費用対効果を考えながら判断してください。
次の章からは、具体的にどのような空室対策ができるのか丁寧に解説していきます。
頑張って空室対策をしても埋まらない場合は、利回りが悪化する前に売却するのも1つの方法です。
一例として、下記のような賃貸物件では、長期的に空室対策をしても埋まらないことがあります。
・築年数が古く建物や室内の劣化が目立つ
・周辺環境の変化により重要と供給のバランスが崩れている
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【仲介業者・インターネット検索で目に留まる】空室対策4つ
まずは、入居希望者がインターネット検索・不動産屋で気になる賃貸物件を見つけるときに有効な空室対策をご紹介します。
インターネット検索や不動産屋の紹介で目に留まらないと、空室を埋めるまで至りません。どのような施策が検討できるのか参考にしてみてください。
仲介業者・インターネット検索で目に留まる!空室対策 |
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①仲介業者・契約方法を変更する ②写真や動画・PR文章を更新する ③敷金・礼金をなしにする ④入居者条件を変更する |
対策①仲介業者・契約方法を変更する
- 仲介業者が入居者募集に積極的ではない
- 仲介業者がどのように営業活動をしているのか分からない
- 仲介業者と円滑なコミュニケーションが取れていない
「仲介業者が積極的に物件の紹介をしていない気がする」「仲介業者からの連絡が少ない」など入居者募集を行う仲介業者に不満や不安を感じる場合は、仲介業者を変更するもしくは契約方法を見直しましょう。
仲介業者を変更する
仲介業者とは、主に入居者の募集から契約までをサポートしてくれる業者のことです。
仲介業者は賃貸物件のオーナーと物件と探している人との間に入り、物件を紹介して契約へと結びつけます。
仲介業者の営業力や抱えている顧客により契約率が大きく左右されるため、仲介業者の営業に不安を感じる場合は変更を検討するといいでしょう。
仲介業者を改めて選定する場合には、下記のポイントを確認してみてください。
チェック項目 | 確認方法 |
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広く営業活動をしている | 自社の顧客だけではなくWebサイト・ポータルサイトなどへの掲載・チラシの作成など様々な方法を活用しているか確認する |
契約実績がある | 過去の契約実績や空室がある物件周辺の契約情報を見て一定の実績があるか確認する |
依頼したい物件と同じタイプの仲介に強い | 仲介業者にはアパート・マンション・高層マンションなど得意分野がある。仲介を依頼したい物件と同じタイプを得意としているか確認する |
コミュニケーションが取れる | 担当者と円滑なコミュニケーションが取れて不安を感じずに営業活動ができる。質問の返答が早い・電話をかけた際に折り返しがあるなど担当者の対応を確認する |
無理な提案をしない | 家賃を下げる・条件を変更するなどオーナーの意思を汲み取らない提案をしないか口コミや担当者とのコミュニケーションから判断する |
とくに、空室対策では、広く営業活動を行い少しでも多くの人の目に触れることが大切です。
・現在店舗でのチラシ掲示しか行っていない
・仲介業者がどのように営業活動をしているのか分からない
など、積極的な営業活動が見られない場合は一度問い合わせをしてみるといいでしょう。
その上で、不安を感じる場合には、上記のポイントを満たす仲介業者の利用を検討してみてください。
契約方法を変更する
入居者を探すときに仲介業者と契約する方法には、下記の2つがあります。
項目 | 媒介契約 | 代理契約 |
---|---|---|
概要 | オーナーから依頼を受けて借主を仲介する方法 一般的には複数社に依頼できる(1社限定の契約方法もある) | オーナーから依頼を受けて入居者募集活動を代行する方法 他社に重ねて依頼をすることはできない |
メリット | 一般的には複数の業者に依頼できるため多くの人にアピールしやすい | 入居者の契約までの流れをまとめて依頼できる |
ステップ3 | 複数の仲介業者が関わることで消極的になる業者が出る可能性がある 同時に入居希望者が出た場合にトラブルになる可能性がある | 仲介業者の力に依存しやすい |
媒介契約は、オーナーから依頼を受けて借主をあっせんする方法です。
一般的には複数の仲介業者に媒介契約を依頼できるため、入居希望者の目に留まりやすいところがメリットです。
代理契約は、オーナーから依頼を受けて入居者募集活動を代行する方法です。
入居者の募集から契約までをまとめて代行依頼できるため、オーナーの手間が軽減できます。
一方で、代理契約の場合は1社としか契約ができないので、入居者募集に消極的だとなかなか空室が埋まらない可能性があります。
そこで、現在代理契約をしている場合は、空室対策を兼ねて媒介契約に切り替える場合があります(切り替えが可能かどうかは仲介業者により異なります)。
仲介業者との契約書を確認して「代理契約」となっている場合は、媒介契約への変更を検討してみるのも一つの方法です。
・トレンドや入居者対策の手法に強い仲介業者に変更した
・空室対策をしてくれない仲介業者に預けていても空室は埋まらないので業者を変えるところから始めた
・営業活動に積極的な仲介業者への変更を検討する
・仲介業者は「仲介業者を変更する」で紹介したチェックリストを使い選定する
・現在仲介業者と代理契約を締結している場合は媒介契約への変更を検討する
対策②写真や動画・PR文章を更新する
・ポータルサイトの内容を長い間更新していない
・人気のエリア内にあるがポータルサイトに情報を記載できていない
昨今は、賃貸物件が検索できるポータルサイトを使い住まい探しをする方が増えています。
入居希望者がポータルサイト経由で賃貸物件を探す場合は、サイト内に掲載している写真や文章が第一印象を左右します。
例えば、日当たりのいい時間帯に撮影したきれいなキッチンと暗い室内のキッチンとでは、前者のほうが住んでみたいと感じるでしょう。
「ずっと同じ賃貸物件写真を使用している」「ポータルサイト経由での問い合わせが少ない」という場合は、ポータルサイトに掲載している写真や動画、PR文章を更新するよう仲介業者に依頼してみてください。
ポータルサイトの情報を見直すときには、一例として下記の点を確認しましょう。
写真や動画・PR文章を更新する | |
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写真 | ・暗い室内写真や外観を変更する ・売りとなる設備をきれいに撮影する(キッチンやトイレ、収納など) ・室内だけではなく外観と周辺施設を掲載する |
動画 | ・一定の明るさを確保できている ・見やすい角度と動線で撮影している(急に部屋が変わる・間取りがイメージしにくいのはNG) ・騒音などが入り込んでいない(電車の通過音など) |
文章 | ・差別化できるポイントをアピールする(駅から近い・築浅など) ・室内と室外の双方のポイントをアピールする(室内は設備が新しい・室外が静かで暮らしやすいなど) |
ポータルサイトの写真や動画、PR文章を変更する際に大切なことは、理想の暮らしをイメージできるかどうかです。
サイトを閲覧している方が「ここで暮らしてみたいな」「この環境で暮らせたら楽しそうだな」など興味や関心を持てないと、内覧や問い合わせなど次のステップに進めません。
例えば、室内や玄関が薄暗く室内の様子が分からない写真を掲載しても「住んでみたい」と感じにくいです。
ポータルサイトを閲覧する入居希望者の目線に立ち、魅力的に感じる写真や情報に切り替えていくことが重要です。
・入居希望者はポータルサイトで物件を取捨選択しているので、まずは入口となるポータルサイトの情報を一新した
・ポータルサイトの写真を変更して内覧率をアップさせた
・明るい写真や動画を使用して「住んでみたい」と興味を持ってもらう
・新しい設備や差別化できる設備がある場合はアピールする
・人気のエリアや駅近など周辺環境の良さをアピールする
対策③敷金・礼金をなしにする
・競合物件や周辺物件よりも初期費用が高い
・初期費用の高さがネックで内見まで進まない
入居者が賃貸物件を借りるときには、敷金と礼金が負担になるケースがあります。
入居者を募集するときに初期費用の高さがネックになっている場合は、敷金や礼金をなくすことが検討できます。
敷金 | 債務を担保するためにオーナーが入居者から無利息で預かるお金のこと 家賃の未払いや退去時の修繕負担などに充てる(差額がある場合は退去時に返金する) |
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礼金 | 入居に関してオーナーにお礼の意味で支払うお金のこと |
国土交通省の「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、約半数の賃貸物件で敷金や礼金を支払っていないことが分かっています。
2022年度:賃貸物件で敷金・礼金を支払った割合 | |
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敷金を支払った割合 | 58.7%(家賃1ヶ月分が6割を占める) |
礼金を支払った割合 | 44.8%。(家賃1ヶ月分が6割を占める) |
例えば、家賃が10万円の賃貸物件の場合、敷金と礼金の相場である家賃1ヶ月を初期費用に追加すると20万円高くなります。
競合の賃貸物件や同等の賃貸物件で敷金と礼金を受け取っていなければ、20万円分の差がネックとなる可能性があるでしょう。
ただし、敷金と礼金をなしにすると、下記のようなリスクがあります。
敷金 | 家賃を滞納した場合に補填できない 原状回復費用がないと言われた場合に回収できないリスクがある |
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礼金 | オーナーの利益が減るリスクがある |
敷金は家賃滞納や原状回復費用に充てるため、敷金がないと万が一のときに補填できないリスクがあります。
また、礼金はオーナーの利益になる部分なので、礼金をゼロにすると利益が減る可能性があります。
このようなリスクを回避する方法も踏まえて仲介業者と話し合い、納得ができた場合に敷金と礼金を減らす判断をするといいでしょう。
・敷金礼金がないよりも空室が続くほうが収益が減るので敷金礼金の見直しをした
・敷金礼金をなしにして初期費用を抑えることで周辺物件との差別化を図った
・競合物件や周辺物件よりも初期費用が高いか確認する
・初期費用の高さが内見まで進まない原因となっているのか確認する
・敷金礼金をなくすリスクを把握したうえで減額もしくはなしにするべきか検討する
対策④入居者条件を変更する
・賃貸物件を購入したときと現在とでは周辺環境やニーズが変化している
・現在の入居者条件が厳しく当てはまる入居希望者が少ない
「現在の入居者条件ではなかなか興味を持ってもらえない」「興味を持ってもらえるターゲットを逃しているかもしれない」という場合には、賃貸物件の入居者条件を見直してみるといいでしょう。
具体的には、下記のような条件変更が検討できます。
【入居者条件の変更一例】
・ペット可能物件にする
・事務所利用を可能にする
・複数人での入居を可能にする
・楽器可能物件にする
例えば、現在ペットが飼えない賃貸物件の場合は、ペットの飼育を可能にすることでペットを飼っている入居希望者を取り入れられるようになります。
今まで対象ではなかった入居希望者を取り入れることで、空室が埋まる可能性があります。
ただし、入居者条件の変更を検討は、周辺物件の状況や周辺環境の変化、ニーズを細かく分析したうえで慎重に検討しなければなりません。
例えば、ペットを飼っている人が少ない地域でペット可能にしても、アピールポイントになりません。
ただ単に入居者条件を緩和しただけになり、賃貸物件の治安の悪化、トラブルの増加を招くリスクだけが残ります。
また、現在入居者がいる賃貸物件の場合には、条件変更を承諾してもらう必要があります。
現在の入居者は入居時の条件を承諾して入居しているため、楽器やペットの許可が出ると退去やトラブルに発展することが考えられます。
空室が増えて本末転倒とならないように、仲介業者と話し合いながら慎重に検討することが大切です。
・空室が目立つためニーズを分析しながらペット可能物件に切り替えた
・1階のみ事務所利用を可能にして併せて賃料の見直しをした
・入居者条件を変更するべきか仲介業者と話し合う
・入居者条件を変更する場合は周辺環境やニーズに応じた調整をする
・入居者条件を変更するリスクも念頭に置いて検討する
・現在入居者がいる場合は理解を得てから入居者条件を変更する
【内見で住みたいと思わせる】空室対策5つ
続いて、内見時の印象を変えるための空室対策をご紹介します。
内見まで進んだときに「ここに住んでみたい」と前向きに検討してもらうことが、契約につながります。
具体的にどのような対策ができるのか、参考にしてみてください。
内見で住みたいと思わせる!空室対策 |
---|
①内見方法を増やす(この方法のみ仲介業者に相談する) ②ルームクリーニングを実施して清潔感を出す ③ホームステージングをする ④内見時に心配りをする ⑤ガス・電気を使えるようにしておく |
対策⑤内見方法を増やす
・内見希望者はいるもののスケジュール調整などが難航して内見に至らない
・内見希望者からオンラインで内見したいという声が出ている
「賃貸物件の問い合わせはあるものの内見までつながらない」「忙しくて内見に行けませんという声があった」という場合には、内見方法を増やすといいでしょう。
仕事や家事をしながら賃貸物件を探していると、なかなか時間を決めて内見できないケースがあります。
また、遠方からの引っ越しの場合には内見が難しいケースが多く、賃貸物件の良さをアピールしきれないことも考えられます。
立会いでの内見だけではなく、下記のような方法も検討してみてください。
内見方法 | 概要 |
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オンライン内見 | 事前に録画した動画を見る、オンラインでやり取りするなどの内見する方法 時間の融通が利きやすく現地に行かなくても室内の雰囲気が分かる |
立会い内見 | 仲介業者の担当者と現地に出向いて内見する方法 実際の設備や周辺環境、間取りをしっかり確認できる |
VR内見 | VRを活用して内見体験をする方法 動画や写真よりも没入感があり室内の雰囲気や広さを体感しやすい |
立会い内見だけではなくオンライン内見もあれば、立会い内見が難しい入居希望者にも室内の雰囲気や設備をしっかりと見てもらえるようになります。
内見の種類を増やすには仲介業者の理解と協力が必要なので、まずは相談してみるといいでしょう。
・オンライン内見を導入したことで内見希望者が増えた
・仲介業者に作成してもらった動画にオーナー側でテロップを入れてしっかりアピールできるようにした
・オンラインの内見に対応できるか仲介業者に相談する
・オンライン内見ができる場合は部屋を見せる順や動線をする
対策⑥ルームクリーニングを実施して清潔感を出す
・水回りや玄関などに汚れが気になる場所がある
・空室が続いているのでホコリや汚れが気になる
・清掃が行き届いていないので設備が古く見える
内見をしても汚れや劣化が目立つようであれば、なかなか住みたいと思ってもらえません。
空室になっている室内を客観的に見て「水回りの汚れが気になる」「キッチンが古く感じる」など清潔感に欠けているようなら、ルームクリーニングを検討するのも1つの方法です。
ルームクリーニングの費用は汚れの程度にもよりますが、1LDK〜2LDKで4〜7万円程度が相場です。
室内のクリーニング代は退去時の特約に含まれていない限りオーナーの負担となるので、費用を踏まえたうえで検討しましょう。
また、アパートやマンションの場合は、室内だけではなく共用部分の汚れを気にする方も多いです。
室内のみクリーニングをしても下記のような共用部分が汚れていると、印象が悪くなる可能性があります。
・玄関などのエントランス部分
・駐輪場や駐輪場
・ゴミ置き場
・階段やエレベーター、廊下
例えば、いくら室内がきれいであっても、玄関の電気が切れておりゴミや枯れ葉が落ちている状況では安心して住めるのか不安になります。
共用部分の汚れが気になる場合は、アパートやマンションの管理会社に連絡をして、清掃してもらうようにしましょう。
・共用部分をまめに清掃し物件を綺麗に保つことは空室対策につながっている
・室内や建物をきれいにするだけでも印象アップにつながる
・室内の汚れが気になる場合はホームクリーニングの利用を検討する
・クリーニング費用を抑えたい場合は「水回りのみ」「ベランダのみ」など汚れている部分を明確にして依頼する
・共用部分の汚れや劣化が気になる場合は管理会社に連絡をする
対策⑦ホームステージングをする
・内見はあるものの契約につながらない
・室内が広く殺風景に見えてしまう
「内見はあるけれど魅力的に感じてもらえない」「内見時の反応が薄い」という場合は、ホームステージングが検討できます。
ホームステージングとは家具や照明、グリーンなどを置いてモデルハウスのように室内の印象をアップさせる方法です。
空室となっている賃貸物件は家具や照明、衣類などがなく、住んでいるイメージを持ちにくい状態です。
そこで、ホームステージングを利用して室内の雰囲気に合う家具や照明、グリーンを配置し「住んでみたい」と感じる室内空間を演出します。
リビングでくつろぐイメージやキッチンを使用するイメージが沸きやすくなり、競合物件との差別化を図れる可能性もあります。
ホームステージングの費用は室内の広さや必要な家具などにより大きく変わりますが、15~30万円程度だと言われています。
ホームステージングは継続すればするほど費用がかさむので、短期間で空室を埋める戦略として検討してみるといいでしょう。
・簡易的なインテリアや植物を数点置くだけでも室内の印象が変わる
・ホームステージングをしていると玄関を開けたときの入居希望者の反応が違う
・ホームステージング業者に見積もり依頼をして導入できそうか検討する
・室内のイメージやニーズに合うホームステージングを実施する
・ワンルームや室内が狭い場合は家具や内装を持ち込み装飾することもできる
対策⑧内見時に心配りをする
・内見はあるものの契約につながらない
・周辺の競合物件との差別化ができない
・内見時の満足度が低い可能性がある
一定数内見がある場合は、内見時の心配りで差をつけるのもいいでしょう。
仲介業者がどこまで気配りをしてくれるかは分からないので、せっかくのチャンスを逃さないために様々な工夫をして契約に結びつけているオーナーがいます。
【内見時にできる心配りの一例】
・使い捨てスリッパを用意する
・室内を適温にしておく
・室内のアピールしたいポイントにコメントを添付する
・ウェルカムボードを立てておく
例えば、内見のあるときには冷暖房を事前に付けておくと、室内に入ったときに寒さや暑さを気にすることがありません。
また、室内のアピールしたい部分に「オーナーからのコメント」を付けておくのもいいでしょう。
仲介業者の担当者がアピールを忘れたとしても、入居希望者の目に留まり契約の後押しになるかもしれません。
少し手間はかかりますが、内見時の印象をアップして他の賃貸物件と差別化できる心配りを検討してみるといいでしょう。
・内見時間の1時間前にタイマーで暖房を入れているが、ほとんどの物件は実施していないので印象が変わる
・入居を歓迎していることを示すためにウェルカムボードと花を飾っている
・温度調整や換気など第一印象につながる心配りを行う
・仲介業者と相談しながら実施できそうな心配りを行う
・ウェルカムボードや手紙などで内見を歓迎していることを伝える
対策⑨電気・ガスを使えるようにしておく
・現在電気とガスを解約しており内見時は暗い状態になっている
・現在窓を開けての換気のみで室内の臭いが気になる
・電気が使えないのでお風呂やトイレなどの水回りが暗く感じる
内見時に意外と失敗につながるのが、電気やガスが使えないケースです。
内見は時間帯や季節を問わず対応する必要があるので、空室だからといって電気やガスを止めてしまうと下記のような失敗につながる可能性があります。
【電気やガスが止まってしまった場合の内見の失敗例】
・冷暖房が使えないので夏は暑くて冬は寒い
・換気扇が使えず室内の臭いがこもる
・夜間の内見時に室内が暗く印象が悪い
電気を止めてしまうと冷暖房や換気扇が使用できないので、室内の環境が悪い状況で内見を行うことになります。
とくに、お風呂やトイレなど照明がないと暗く感じやすい場所は、印象が悪くなる可能性があります。
空室期間内の光熱費はオーナー負担になってしまいますが、万全の状態で内見をするためにも電気やガスは使えるようにしておくといいでしょう。
・空室時にも電気やガスを使えるようにしたほうがお風呂やトイレなどの水回りがきれいに見える
・電気が付くか付かないかで内見の印象が変わり空室状態が変化する
・ガスや電気を止めている場合は開通を検討する
・トイレやお風呂などに照明器具がなく暗く感じる場合はオーナー側で一時的に照明器具を設置する
【最後のひと押し!差別化を図る】空室対策3つ
ここでは、契約の後押しになる空室対策を3つご紹介します。
内見は多いものの競合物件との比較で空室が埋まらない場合に検討できる対策なので、ぜひ参考にしてみてください。
最後のひと押しで差別化を図る!空室対策 |
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①プレゼントを用意する ②フリーレントを付ける ③入居検討者の要望を聞いて柔軟に対応する |
対策⑩プレゼントを用意する
・一定の内見数があり契約の検討まで進むものの最後のひと押しがない
・競合物件が多く差別化を図る必要がある
・内見後に他の物件と迷い決まらないことが多い
内見後のひと押しとして、入居時プレゼントを用意しているオーナーもいます。
「入居の検討まで行くけれど最後のひと押しができない」という場合に、競合物件との差別化を図れます。
プレゼントの内容はコストや家賃に応じて変動しますが、一例として下記のようなプレゼントが検討できます。
【入居者プレゼントの一例】
・電化製品や家具のプレゼント
・洗剤や入浴剤など入居後に使用できる日用品のプレゼント
・商品券のプレゼント
内見時に室内に置いている家具や電化製品をそのままプレゼントする場合や、複数の選択肢からプレゼントを選んでもらうなど様々な工夫が見受けられます。
また、入居時のプレゼントを「オーナー様からのお礼のプレゼントです」と渡すことで、入居者への印象がよくなり良好な関係を築きやすくなるところもメリットです。
オーナーがプレゼントを用意しなければならないのでコストはかかりますが、内見後のひと押しとして魅力に感じてくれる入居希望者がいるはずです。
・3つのプレゼントを用意して入居者に選んでもらうことで契約につながっている
・内見時に「契約時にプレゼント」とプレゼントの見本を提示して契約につなげている
・オーナーの負担となる費用を念頭に置きながら入居希望者に合うプレゼントを用意する
・内見時に「契約するとプレゼント」などとプレゼントがあることを訴求することも検討する
対策⑪フリーレントを付ける
・最終的な判断で初期費用がネックになることがある
・競合物件が多く差別化を図りたい
・少しでも早く契約に至るようにお得感を出したい
「契約を迷っている入居希望者にお得感を出して契約につなげたい」という場合には、フリーレントを検討できます。
フリーレントとは、一定期間家賃を無料にすることです。
例えば、下記のようなパターンがフリーレントに該当します。
・15日までに契約すれば、今月の家賃が無料になる
・今月中に契約すれば来月の家賃が無料になる
入居希望者の中には、現在住んでいる住まいの家賃と引っ越し先の家賃の重複を避けたいと考えている方が一定数います。
例えば、9月5日に賃貸物件の契約をするとしましょう。通常であれば、9月は現住居の家賃と引っ越し先の家賃の2物件分の家賃がかかります。
フリーレントがあれば、引っ越し先の家賃が発生しません。少し早めに契約をしたとしても二重家賃がかからず、ゆっくりと引っ越し準備を進められます。
ただし、オーナー側は1ヶ月分の家賃収益がなくなるので、フリーレントに踏み出すべきかどうか慎重に判断する必要があります。
例えば、敷金・礼金無料とフリーレントを併用するとオーナーの収益がさらに減るので、全体的な収支のバランスを見て考えることが大切です。
・賃貸物件を選ぶときに最終的に初期費用で選別するケースが多いのでフリーレントを追加した
・競合物件よりもフリーレント期間を長く提示してお得感を出した
・最終的な判断で初期費用がネックになっている声がある
・フリーレントのリスクを把握したうえで仲介業者に相談する
・フリーレントの期間は無理のない範囲で設定する
対策⑫入居検討者の要望を聞いて柔軟に対応する
・内見はあるものの長期間入居者が決まらない
・空室が続いていて何とか埋めたいと思っている
内見はあってもどうしても契約に至らない場合は、入居検討者の希望に寄り添うのも1つの方法です。
あらかじめ仲介業者に「入居検討者が契約するための要望があれば教えてください」と伝えておき、要望があった場合にはその都度検討します。
【入居検討者からの要望の一例】
・家賃を少しでも下げて欲しい
・駐車場が2台分欲しい
・初期費用を下げて欲しい
すべての要望を叶えることは難しいですが、できる範囲で寄り添うことで契約につながる可能性があります。
例えば「駐車場が2台分欲しい」という声があったときに「空きがあるので対応できます」など誠意を見せることで、契約の後押しになることがあります。
ここで注意したいのは、入居前から要望の多い入居者と契約して今後トラブルにならないかという点です。
空室を埋めたい気持ちが先走りトラブルを起こしやすい入居者と契約してしまうと、契約後に大きな問題となる可能性があります。
入居者の要望に寄り添うことは大切ですが、人柄や要望の内容を加味しながら受け入れるべきか選択するようにしましょう。
・可能な限り入居者の要望に寄り添い、空室期間を短期間にしている
・入居者の要望に応じて多少の家賃調整をしている
・入居検討者の要望に柔軟に対応したいことを仲介業者に伝える
・入居検討者からの要望があった場合はその都度検討する
・家賃や初期費用の大幅な値下げなど受け入れるとリスクがある場合は慎重に判断する
【注意】安易にやってはいけない空室対策3選
ここまで有効な空室対策をお伝えしてきましたが、実は空室対策には安易に行ってはいけないものが3つあります。
これらの空室対策を行うと利益の減少やトラブルにつながるので、慎重に判断しなければなりません。どのような空室対策を避けるべきか、事前にチェックしておきましょう。
家賃を下げる
1つ目は、安易に家賃を下げることです。
空室を理由に入居者募集の家賃を下げてしまうと、戻しにくくなります。
例えば、家賃を5,000円下げてしまうと、年間で6万円の収益が減ります。
5,000円下げた家賃が10年続くと、60万円も収益が減ってしまいます。
1部屋だけでも大きな利益の縮小になりますが、2部屋や3部屋あるとダメージは大きくなります。
家賃を5,000円値下げした場合 | |
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1年間の利益の減少 | 6万円 |
10年間の利益の減少 | 60万円 |
2部屋の家賃を5,000円値下げした場合(10年間) | 120万円 |
家賃の値下げで空室が埋まったとしても、長期的な視点で見ると経営を圧迫する可能性があるでしょう。
また、家賃を下げることで、下記のようなトラブルを抱える可能性があります。
・既存入居者が知ったときに不公平感がある
・入居者の質が低下する可能性がある
・競合物件との価格競争が激化する
例えば、既存入居者が同じ間取りにも関わらず「5,000円も家賃が低くなっている」と知った場合、契約更新時に交渉をしてくる可能性があるでしょう。
このように、一度家賃を下げてしまうと、利益が縮小する悪循環に陥ることが考えられます。
家賃を下げることはあくまでも最終手段として、まずは他の対策から取り組むようにしましょう。
【家賃を下げる選択肢を検討できるケース】
家賃を下げることは最終手段ではありますが、特別なケースとして家賃を下げることが検討できるのは下記のような場合です。
・周辺物件や競合物件よりも明らかに家賃が高い
・多少家賃を下げても十分に利益が出る
そもそもの家賃設定が高く値下げをする余地を残している場合は、空室対策の選択肢として検討できるでしょう。
大がかりなリフォームをする
2つ目は、大がかりなリフォームをすることです。
築年数が古い場合や設備が老朽化している場合は、思い切ってリフォームすることで入居者が見つかる可能性はあります。
ただし、大がかりなリフォームをしてしまうと、リフォーム費用の回収ができるとは限りません。
例えば、300万円かけてリフォームをして家賃を5,000円値上げしたとしましょう。
値上げした家賃でリフォーム費用を回収するには50年かかります。
現状空室であることを考えるとリフォームをしたからとって大幅な家賃の値上げができないですし、リフォームをしたことで利益を創出することが難しくなる可能性があります。
・トイレやお風呂などの設備のみ取り替える
・一部の設備のみ修繕する
など、小規模なリフォームなら検討できるかもしれませんが、この場合も入居者のニーズと収益のバランスを念頭に置いて検討することが大切です。
むやみに入居者条件を緩和する
3つ目は、むやみに入居者条件を緩和することです。
「対策④入居者条件を変更する」でも触れましたが入居者条件を緩和すると今までにない客層の目に留まる可能性が増え、広く入居者を募集できるようになります。
一方で、既存入居者とのトラブルや近隣住民とのトラブルにつながる可能性があるため、慎重に判断しなければなりません。
例えば「ペット可能」の入居者条件に変更したいと考えているとしましょう。
既存入居者の中には「ペットが苦手」「アレルギーがある」という方がいるかもしれません。
このような状況で条件の緩和を進めてしまうと、退去者が続き最終的に空室が増える可能性があります。
入居者条件の緩和を検討する場合は、まず既存入居者の意見を聞いて、不信感やトラブルにつながらないよう進めることが大切です。
【既存入居者を退去させないことも立派な空室対策になる】
空室対策と聞くと新規入居者に目が留まりがちですが、そもそも退去者が出なければ空室は発生しません。
契約更新を重ねて長期的に住んでもらい、既存入居者を退去させないことも空室対策につながります。
新規入居者の住みやすさや条件ばかりに注力しないで、既存入居者がストレスなく快適に暮らせる環境を維持することも大切です。
例えば、定期的に既存入居者向けにアンケートを実施しお困りごとがないか、何を改善すればいいのか可視化して取り組むといいでしょう。
空室対策を始めるときの3つのポイント
最後に、空室対策を始めるときに知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
空室対策を開始するときには事前に分析をして、計画を立てて進めることが大切です。具体的な対策に入る前に何をすればいいのか、参考にしてみてください。
周辺環境やニーズの変化を調査する
空室対策を始めるときには、周辺環境やニーズの変化を調査しましょう。
以前は入居者がいたのに空室になっているのには、何らかの原因があるはずです。
原因を知らずに闇雲に空室対策をしても的外れになる可能性があります。
とくに自分では変えることができない周辺環境などの「外的要因」には、入居希望者のニーズが隠れているかもしれません。
周辺環境を確認するときには、一例として下記のようなポイントがチェックできます。
・以前と比較して教育施設が増えた
・以前と比較して駅周辺の環境が変わった
・ライバル物件が増えた(どのような物件なのかも確認)
・主観道路整備が進み車で移動しやすくなった
例えば、以前よりも教育施設が増えた場合は、ファミリー層をターゲットにしたほうが空室対策につながる可能性があります。
また、駅周辺の環境が変わり、単身世帯が暮らしやすいエリアになった場合は、その部分を訴求すると空室対策につながるかもしれません。
このように、空室がある賃貸物件周辺の環境変化からどのようなニーズがありそうか分析し、空室対策に活用できるといいでしょう。
マンション・アパート全体の入居者の傾向を理解する
アパートやマンションで埋まっている部屋がある場合は、入居者の傾向を理解することも大切です。
入居者の傾向が把握できれば、どのようなターゲットにアピールすればいいのか傾向を掴めます。
入居者アンケートやデータを活用しながら、下記のような項目を集計できるといいでしょう。
【入居者の傾向を掴むための項目一例】
・年齢層
・家族構成
・仕事や年収
・現在の住まいで満足していることや困っていること
例えば、若い単身世帯が多い場合は、負担となる初期費用の軽減や若い世代向けのプレゼントの用意が空室対策になる可能性があります。
また、ファミリー世帯が多い場合は、周辺環境の安全性や家事のしやすい動線などがアピールポイントになると考えられます。
このように、現在の入居者の傾向から、有効な空室対策を検討してみることも可能です。
年間の需給バランスを見て戦略を立てる
空室対策は、年間の賃貸物件の需給バランスを考えて戦略を考えることが大切です。
一般的に賃貸物件の需給バランスは、下記のようなスケジュールになる傾向があります。
転勤や就職、進学の多い3月~4月と、下半期の転勤がある9月~10月が変動のピークです。
一般的な賃貸物件の需給バランス | |
---|---|
1月~2月 | 物件を探し始める人がいる |
3月~4月 | 変動のピーク |
5月~8月 | 閑散期 |
9月~10月 | 変動のピーク |
11月~12月 | 物件を探し始める人がいる |
変動のピーク時に戦略的な空室対策を実施して、空室を埋めることが大切です。
逆を言うと、夏季や冬季の閑散期はじっくり検討したい入居希望者が多く、空室対策を工夫しなければ難航する可能性があります。
年間の需給バランスを踏まえたうえで、下記のような戦略を立てることも可能でしょう。
賃貸物件の需給バランスを踏まえた空室対策の例 | |
---|---|
1月~2月 | 物件を探し始める人が増えるので ・ポータルサイトの情報を更新する ・チラシを更新する ・内見時にポップを提示する |
3月~4月 | 空室を埋めたい時期なので ・初期費用を抑える提案 ・プレゼント企画 など契約に直結しそうな対策をする |
5月~8月 | 閑散期に市場調査やクリーニングを実施する |
9月~10月 | 空室を埋めたい時期なので ・初期費用を抑える提案 ・プレゼント企画 など契約に直結しそうな対策をする |
空室対策によっては長期的に取り組むとオーナーの負担が大きいものがあるので、上記のようにメリハリを付けて取り組むことも検討できるでしょう。
頑張って空室対策をしてもなかなか埋まらない場合は、利回りが悪化する前に売却を検討することも1つの解決策です。
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まとめ
マンションやアパートの空室対策の方法が分かり、原因に応じて的確な対策が実施できるようになったかと思います。
最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇空室対策は次の12の方法が検討できる
入居希望者が契約するまでの流れ | 入居希望者のステップに応じた空室対策 |
---|---|
ステップ1 インターネット検索・不動産屋で気になる賃貸物件を見つける | ①仲介業者・契約方法を変更する ②写真や動画・PR文章を更新する ③敷金・礼金をなしにする ④入居者条件を変更する |
ステップ2 実際に気になる賃貸物件を内見して比較検討する | ①内見方法を増やす ②ルームクリーニングを実施して清潔感を出す ③ホームステージングをする ④内見時に心配りをする ⑤ガス・電気を使えるようにしておく |
ステップ3 契約する賃貸物件を決める | ①プレゼントを用意する ②フリーレントを付ける ③入居検討者の要望を聞いて柔軟に対応する |
〇安易に実施してはいけない空室対策は下記の3つ
・家賃を下げる
・大がかりなリフォームをする
・むやみに入居者条件を緩和する
〇空室対策を開始するときに知っておきたいポイントは次の3つ
・周辺環境やニーズの変化を調査する
・マンション・アパート全体の入居者の傾向を理解する
・年間の需給バランスを見て戦略を立てる
空室対策は、賃貸経営の利益に直結する部分です。
この記事を参考に、現状の課題に応じた空室対策ができることを願っています。
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